ウィズワークス(以下、WW)は不定期で、企業の垣根を越えて社内報担当者の皆さまが情報交換する「社内報オンラインサロン」を開催しています。
7月下旬には「気になる! Web社内報と社内報アプリ」をテーマに実施。Web社内報の運用を始めた、または検討中の4社が参加し、社内報のWeb化によって試行錯誤する日々、運用体制や効果測定の在り方について、本音で語り合いました。ファシリテーターを務めたWW社員によるアドバイスも要チェックです!
参加者
・Aさん(女性・金融業。紙・Web社内報の両方を発行)
今まで紙社内報を発行していたが、新型コロナウイルス感染拡大をきっかけにPDFで発行した。今後の発行形態を検討中。
・Bさん(男性・メーカー。紙社内報のみ発行)
現在の紙社内報はアーカイブのような役割で、見る人には価値があるものの、限られた範囲で続けている。今後、社内SNSやイントラネットを使用して社内報を運用する予定。
・Cさん(男性・人材業。社内報は未発行)
まだ社内報はなく、事業部ごとに有志で情報発信している。CMSでの運用・更新の体制づくり、費用対効果の出し方について知識を深めたい。
・Dさん(男性・メーカー。紙・Web社内報の両方を発行)
各事務所に紙社内報を送付しても、テレワーク中で情報が届くまでのタイムラグがあるため、紙をなくしてしまおうかという話も。今後の社内報では双方向性を実現したい。
・WWファシリテーター
「PDFだと読みにくい」「工場の社員にどう社内報を届けるのか」
WWファシリテーター:一言で「Web社内報」といっても、大きく「PDF」「HTML」「CMS」の3種類に分かれます。皆さんはどのWeb社内報を活用していますか?
※3種類のWeb社内報の違いを具体的に紹介した記事はこちら
これだけは理解しておきたい! 紙社内報をWeb化する際の4つのポイント
Aさん:資源への配慮から「紙社内報をやめてほしい」との声があり、弊社ではPDFで発行しました。結果的には文字量が多く、読みにくくなってしまいました。紙社内報用に見開き想定で作ったものをPDF化したため、右に行ったり左に行ったりするのも良くなかったようです。
次の号からは単ページで情報が完結するように改善したところ、資源への配慮という点で社内から良い評価を受けました。
Bさん:今はあえて紙社内報をベースに作らざるを得ません。メーカーなのでパートさんがたくさんいますし、スマートフォンすら触らない人も多いです。そういった読者にも情報を届けるためには、紙はなかなかなくせないですね。
Bさん:PDFを使っても、製造現場ではパソコンを持っていない人も多いです。見られない人がいないようにPDFを印刷して工場の掲示板に貼るのも、管理者が印刷して各社員に渡すのも、ちょっと違うなと思っていて……。
ただ、タイムリーな情報や、紙社内報に載せきれなかった情報を載せるツールとして、Webなどを検討するのもありですよね。CMSを使ったこともありますが、「読者にとって見やすい状況を実現するのは難しいのかなあ」という結論でした。
WWファシリテーター:全ての社員に受け入れられる社内報を作るのは、なかなか大変ですよね。ツールも含めて、自社のインターナルコミュニケーションの全体設計を考える際には、そうした社内の状況把握が非常に重要なファクターになります。セキュリティー面なども考慮しつつ、適切な設計をしたいところです。
Cさん:弊社はまだ社内報を作っておらず、具体的な内容も決まっていませんが、運用体制が一番大事かなと思います。「誰がどう社員にインタビューするのか」というフロー設計もそうですし、どれだけ社員を巻き込んで運用できるかにかかっていると感じます。
ツールとしてはCMSが一番いいと考えていますが、そこも含めて運用体制をしっかりと考えたいです。
「いいね!」を押したくなる雰囲気をつくるコツ
WWファシリテーター:紙社内報からWeb社内報にすると、どのような変化があるのでしょうか。
Bさん:広報の人員が多い会社ではなく、社外広報業務も兼務しています。紙はスケジュールが立てやすいのですが、CMSのWeb社内報でリアルタイム発信となると、それなりの人員が必要かなと予想していて、そこが難しいですね。
Dさん:弊社はOffice365で社内報ができないか検討しています。いいね!機能もあるので、参加型で盛り上がってもらいたいです。
ただ、いいね!が少なかったらどうしようかな……と不安もあります。「いいね!」をたくさんもらうようにする手段はありますか?
WWファシリテーター:いいね!ボタンの直前に「記事を読んだ方はぜひいいね!をクリック↓↓」というフレーズを記載し、クリックを誘導している事例もあります。また、いくつか記事を更新する中で、いいね!が押されやすい記事を分析し、それに沿ったコンテンツを積極的に増やすことで、いいね!をする文化をつくるのも手段の一つです。
手段は社風によっても変わりますので、導入前後に社内などでも話し合ってみてもいいのではないでしょうか。
Bさん:ちなみに、紙とWebを併用するとコストオンになってしまうと思います。併用している企業は、そういった議論をどう切り抜けているのでしょうか?
WWファシリテーター:紙とWebを併用している企業も多くいらっしゃいます。コストについては、両媒体の担うミッションや役割を精査したうえで発行頻度を下げたり、ページ数を減らしたりして、調整しているようです。
社内報のKPIはどう立てればいいの?
WWファシリテーター:効果測定についてはいかがですか?
Bさん:公式的なアンケートは実施していませんが、非公式で編集部員が周りに意見を集めたことはあります。社風として、アンケートをすると「結果は公表するの? アンケートで要望したら実行されるということ?」などと、過度な期待で迫られてしまいがちで……。
Aさん:弊社は社内報を発行する度にGoogleフォームでアンケートを取っています。編集部として譲れない部分はあるものの、定期的に社員から意見を集めていました。
アンケートでは、毎回全ての企画について「とても興味を持った・興味を持った・普通・興味を持てなかった、全く興味を持てなかった」の5段階評価で数値化し、集計しています。
アンケートを取っていない企業ではKPIをどう設定しているのでしょうか?
Dさん:恥ずかしながら、KPIは考えていませんでした。ちなみにアンケート結果は公開していますか? 例えば、せっかく社員に書いてもらった記事の人気がない結果になったら、申し訳ない気がして……。
Aさん:以前は公開していましたが、今はあまりしていません。要望に応じて一部を抜粋し、協力してくださった部署に結果を提供することはあります。
WWファシリテーター:アンケートで企画の反響を点数化するのは面白いと思いました。数字で把握できるとより具体的な改善策が見つかますし、良い評価を得られたら担当者のモチベーションUPにもなりますね。
社内報をWeb化したいと思っても、各社でさまざまなハードルがあるようです。4社の担当者様のリアルな発言に、思わず共感した方もいるのではないでしょうか。
ウィズワークスではWeb・アプリ社内報一体型の「社内報アプリ」をご用意しています。紙社内報のWeb化における社内課題を丁寧にうかがいながら、お客さまにとってよりよいご提案をさせていただきます。
「社内報アプリ」の具体的な機能、料金体系が分かるサービス紹介資料を、無料でご提供いたします。「資料請求」ページからお気軽にお申し込みください。