Web社内報には、効果測定ができるというメリットがあります。どんな記事がどのくらい読まれたかをはじめ、社内報の効果をデータで確認することで、インターナルコミュニケーションの成果の可視化が容易になります。それと同時に、社内報運営におけるPDCAを上手く回すことにもつながるのです。
今回は、効果測定の基本と分析方法について、初心者向けに分かりやすく丁寧に解説します。
目次
Web社内報の効果測定とは
Web社内報における効果測定の目的は、大きく2種類に分類できます。
①閲覧状況の分析
Web社内報にどれだけの読者が集まり、それぞれの記事が何回読まれているのか、読まれやすい記事とそうでない記事では、それぞれにどんな傾向があるのかを分析します。今回の記事ではこの「①閲覧状況の分析」について、用語説明を盛り込みながら丁寧に説明していきます。
最適な測定頻度は「毎月、または3~4カ月に1回」
閲覧状況を分析する際の頻度は毎月、または3~4カ月に1回がベストです。1週間など、効果測定の期間が短すぎると逆に傾向をつかみにくくなってしまいます。毎月同じ指標で効果測定を行い、どんな変化が見られるかを調べてみましょう。継続的に実施することが大切です。
②発行目的の達成状況の分析
社内報を通じて、経営方針の浸透、エンゲージメント向上、従業員満足度向上といった発行目標が達成できているかを分析します。読者アンケートを実施し、「社内報を通じて会社の理解が深まりましたか?」といった質問を投げかけ、発行目的の達成度を定量データで把握します。
同時に、「今後どんな記事が読みたいですか」などの質問項目を準備し、自由記述による定性評価も得られるようにするといいでしょう。
最適な測定頻度は「年1〜3回」
回答項目が多い詳細なアンケートなら、年1~3回の頻度で測定するといいでしょう。各記事の感想、読んでみたい企画を尋ねるような簡単なアンケートであれば、毎月~2カ月に1回程度の実施をおすすめします。
なぜWeb社内報の効果測定が重要なのか
効果測定を実施するべき理由は、現在の閲覧状況やインターナルコミュニケーションの課題を、感覚ではなくデータで把握できるからです。
実際に効果測定をしてみると、読者に人気だと思っていた記事が実は全く興味を持たれていなかった!なんてことも少なくありません。目に見えるデータで現状を知ることで、KPI(目標数値)が立てやすくなりますし、記事ごとの閲覧数を細かく知れるため、どんな点を改善すればいいのか、解決策の検討にも役立ちます。
また、Web社内報を通じたインターナルコミュニケーションの成果を社内にアピールする際の資料としても活用できます。
他社はどんな指標で効果測定をしている?
「①閲覧状況の分析」に関する具体的な説明に入る前に、他社がどんな指標で効果測定を行っているのかをご紹介します。
ウィズワークスが発行する『社内報白書2020』によると、「PVを注視する」が80.6%、「UU数を注視する」が56.5%となっており、PVとUU数を見るのが主流であることがうかがえます。
効果測定の基本!必ず押さえたい3つの指標
閲覧状況の分析において、必ず押さえておきたい指標が3つあります。今回はウィズワークスのWeb・アプリ一体型の社内報ツール「社内報アプリ」で採用している、効果測定ツール「Googleアナリティクス」の画面もあわせてご説明します。
※PV数、UU数などの用語解説はこちら
PV、UU、Googleアナリティクスとは―Web効果測定の基本用語を解説
①サイト全体のUU数(ユーザー数)
UU数とは、集計期間内にWebサイトを訪問したユーザー数のことです。どれくらいの社員が社内報を見ているかが分かるため、「全社員のうち●割の閲覧を目指す」などの目標がある場合は、UU数をメインに見ていくといいでしょう。
Googleアナリティクスでは、下記のような画面(赤枠)で集計期間内のUU数が確認できます。
②サイト全体のPV数(閲覧された回数)
PV数とは、期間内にサイト内の記事が表示された回数の総計(各記事のPV数の合計)のことで、Web社内報の集客力(サイトパワー)が分かります。Web社内報に訪れた社員数(UU数)よりも、「Web社内報の記事がどれだけ読まれているか」の視点で分析したい場合には、PV数を見るといいでしょう。
Googleアナリティクスでは、下記のような画面(赤枠)で集計期間内のPV数が確認できます。
③各記事のPV数(人気記事ランキング)
Web社内報全体のPV数とあわせて、各記事のPV数も押さえておきましょう。どんな企画趣旨、タイトル、タイトル画像(サムネイル)、ターゲット設定の記事が人気なのかを知ることができ、改善策の検討に役立ちます。
Googleアナリティクスでは、下記のような画面で各記事のPV数が確認できます。
【応用編】詳細に効果測定したい時に見るべき3つの指標
基本となる3つの指標を押さえたら、次は応用編として、以下3つの指標を加えて効果測定に取り組んでみましょう。読まれる記事に近づけるためのより具体的なヒントが得られるはずです。
④各記事の平均滞在時間
その記事を読むのに、読者が平均してどれだけの時間をかけたのかが分かります。
社長インタビューなど文章量が多くじっくり読むタイプの記事なのに、滞在時間が短いのであれば、最後まで読まれていない(途中で離脱されている)可能性が高いと判断できます。その場合は、文字数や記事構成を改善できないか検討しましょう。
Googleアナリティクスでは、下記のような画面で各記事の平均滞在時間が確認できます。
⑤各記事の直帰率、離脱率
直帰率とは、1つの記事(例:記事A)だけを読んで、Web社内報を閉じた割合のことです。その一方、離脱率とは、記事A→B→Cなど複数の記事を読んだ末に、記事Aを最後に読んでWeb社内報を閉じてしまった割合を指します。
直帰率や離脱率が高い記事は、読者に「もっとこのWeb社内報を読みたい、これ以外の記事にも興味がわいてきた」と思わせられなかったことを意味します。直帰率や離脱率が高い記事に共通点(企画テーマ、記事構成、文字数など)がないかをチェックして、改善につなげましょう。
Googleアナリティクスでは、下記のような画面で各記事の直帰率、離脱率が確認できます。
⑥誰が、どの記事を読んだのかが分かるアクセスログ
経営方針の発表など、社員全員に必ず読ませたい記事であれば、アクセスログを活用し、どの社員が読んでいるか、誰が読んでいないかを計測することもおすすめです。
Googleアナリティクスでは測定できませんが、ウィズワークスの「社内報アプリ」では、独自にアクセスログが集計できるシステムを実装しています。
効果測定を活用して「読まれるWeb社内報」へ
効果測定を活用することで、Web社内報の成果や改善点の可視化が容易になります。「読まれるWeb社内報」を目指し、PDCAを上手く回していきましょう。
ウィズワークスの「社内報アプリ」では、今回ご紹介した6つの指標が全て測定できます。詳しくは「資料請求」ページからお気軽にお問い合わせください。