紙社内報でもWeb・アプリ社内報でも、年間計画を立てることは、自社の情報を適切な時期に届けるためにとても重要なことです。特にWeb・アプリ社内報は、多くの情報をいつでも即座に発信できる媒体です。速報性に優れた媒体だからこそ、必要な記事をタイミングよく届けるために、年間計画を立てて事前準備を行いましょう。
目次
Web社内報の更新頻度は増加傾向
ウィズワークスが発行する『社内報白書』によると、Web社内報を1カ月に7回以上更新する企業は、2018年の調査では27.3%でしたが、2020年は36.4%に増加しています。Web社内報の更新頻度が増えている背景としては、下記3点が考えられます。
- CMS(※)の導入により、記事を手軽に更新できるようになった。
- ユーザー離れを防ぐため、更新頻度を意図的に増やしている。
- 担当者の業務達成目標に更新頻度が加わった。
※CMSとは
Webの専門知識がなくても、原稿や画像を一元的かつ容易に管理・保存できるシステムのこと。
(出典:ウィズワークス『社内報白書2018』)
(出典:ウィズワークス『社内報白書2020』)
その一方で、その場しのぎで企画を考えて発信していると、そもそも社内報で解決したい課題感や実現したいことは何か、という「発行目的」を見失いやすくなります。発行目的に沿ったコンテンツを適切な時期に発信できるように、年間計画を立てて日々の記事に落とし込んでいくことが大切です。
年間計画を立てる4つのステップ
では実際に、次の4つのステップに沿って、年間計画を練り上げていきましょう。
ステップ1:発行目的の再確認
発行目的とは、自社の課題を解決するために社内報が果たすべきことを指します。特にWeb社内報は、発信量や発信時間などの制限がなく比較的自由に投稿ができるため、内容にぶれがないように発行目的という一本の軸を定めておくことが大切です。
発行目的を再確認するために、自社の課題をもう一度考えてみましょう。例えば、
- 若手社員の離職
- 事業部間の横の連携・コミュニケーション不足
- 経営者側と現場との乖離
- 理念・ビジョンや戦略の浸透
- 経営危機
などが挙げられます。
実はこれまで発行目的を設定できていなかったという場合も、この機会に発行目的を定めてみてください。その際、担当者レベルで考えるのではなく、上長や役員の意見を交えて、全社的な視点で自社の課題感や社内報の発行目的を検討するといいでしょう。
ステップ2:年間テーマの設定
続いて、自社の課題解決につながるような年間テーマを考えていきます。例えば、
- エンゲージメントの向上
- コミュニケーションの促進
- 経営理念の浸透
- 業務効率化
などです。
他にも、「上場」「中期経営計画の策定」「グローバル化」など自社のライフイベントを参考にしたり、トップメッセージで特に強調されているキーワードを基に考えたりする手もあります。
年間テーマを無理に一つに絞る必要はありませんが、あまりに多いと軸がぶれてしまうので注意が必要です。2〜3個程度にとどめておくのがいいでしょう。
ステップ3:年間テーマに関連する情報を収集する
年間テーマが決まったら、そのテーマに関連する社内の取り組みや今後の展望について情報収集を行います。関係者にヒアリングを行いつつ、誰にどの時期であれば記事制作に協力してもらえそうか、ざっくりとしたイメージを膨らませていきます。ヒアリング先が浮かばなければ、年間テーマに関わる取り組みを行っている事業部やチームがないか、アンケートを取ってみるという策もあります。
他にも、年間テーマに関連するニュースや書籍、雑誌の記事が出ていないかリサーチし、簡単にリスト化しておくといいでしょう。可能であれば、他社の社内報の事例も調べてみると、役に立つヒントが得られるかもしれません。Webメディア「社内報ナビ」には各企業の社内報担当者を取材した「編集部訪問」というコンテンツが複数掲載されています。他社事例を調べる際にぜひチェックしてください。
ステップ4:企画に落とし込み、スケジュールを立てる
収集した情報を参考に、新しいコンテンツ策定やこれまでのコンテンツの見直しを行って、具体的な企画に落とし込みます。その後、どの記事をどの時期に出すのか細かな年間スケジュールを立てていきます。
例えば年間テーマに「経営理念の浸透」を選んだ場合、
- 年頭所感
- トップインタビュー記事
- 経営理念を体現しながら成果を上げている社員の表彰式レポート
- 経営理念や行動指針を1つずつ紹介していく連載企画
など、関連する企画案をまとめて書き出していきます。その後、年間計画表に当てはめていくという手順です。
他にも年間テーマに「エンゲージメントの向上」を選んだ場合には、新商品・サービスのリリース時期を年間計画表に盛り込んでおくことによって、リリースのタイミングで商品・サービスの最新情報、メディア取材や広告出稿の予定をタイムリーに発信できます。
リリースだけでなく、「開発担当の〇〇さんの努力により、社会に大きなインパクトを与える新商品ができました」といった社内向けのエピソードも加えて発信すると、社員の仕事に対するやりがいやエンゲージメントの向上により寄与できるでしょう。
手軽に書き込める!年間計画シートをダウンロード
ウィズワークスでは、シートに書き込む形だけで年間計画を立てられる資料を用意しました。更新頻度の高いWeb社内報で活用できるように、年間計画を立てた後に月間のカレンダーに落とし込めるようになっています。下記からダウンロードしてぜひご利用ください。
タイミングを逃さず、社内報の発行目的に沿った情報を届ける
社員といつでもつながれるWeb・アプリ社内報だからこそ、社内課題の改善にいつでも寄与できるチャンスがあります。他の業務に追われて、年間計画を立てる余裕がない担当者も多いかもしれませんが、むしろ年間計画を立て土台作りをしておけば、その後の社内報制作がスムーズになります。ぜひ年間計画を立ててみましょう。
また、紙社内報とWeb・アプリ社内報を併用している企業であれば、同じ年間計画を活用しながら、各媒体の特徴に合った記事を展開しましょう。じっくり読む紙社内報では、商品開発について深堀り取材したインタビュー記事、速報性の高いWeb社内報では商品の紹介動画を公開するなど、媒体ごとにすみ分けることも意識してください。
ウィズワークスの「社内報アプリ」はWebとアプリ一体型の社内報ツールです。社内で簡単に記事を更新できるほか、コメント機能やいいね!機能も付いており、双方向のコミュニケーションを生み出します。社内報専門ディレクターが伴走するため、紙の社内報とのすみ分け、各媒体の連携方法も提案します。
「社内報アプリ」の具体的な機能、料金体系が分かるサービス紹介資料を、無料でご提供いたします。「資料請求」ページからお気軽にお申し込みください。