国内外の旅行商品を企画、販売する株式会社ジャルパック。社内報を通じて組織課題の解決に寄与する、社員がアイデアを出し合える場を作るといった目的から、PDF版の社内報から「社内報アプリ」に切り替えました。
導入からわずか4カ月で「全社員参加型の社内報」を歩みだすまでの裏側を、インナーブランディング担当の堀切明美さん、黒永祥子さんに伺いました。
導入目的
- 社員の働きがいやエンゲージメントを高める
- 「全社員参加型の社内報」を実現する
- タイムリーな情報発信
課題
- 社内報を通じて組織課題の解決につなげたい
- 2カ月に1回発行のPDF社内報だけでは情報が限られてしまう
- 旅行業界の大きな変革
効果
- 導入約4カ月でアクティブユーザー数は約9割を達成
- PV数やいいね!数などの閲覧状況を可視化し、記事の改善につなげる
- 社内報専門会社ならでは伴走サポートで、閲覧率アップ&こだわりの記事制作を実現
- 社員の知恵を結集させるプラットフォームへ
■株式会社ジャルパック
- 事業内容:旅行業法に基づく旅行業(国内・海外パッケージツアーの企画・運営・販売・管理)および旅行会社の依頼による国内・海外手配代行業
- 従業員数:約800人(2020年8月時点)
- 広報担当者様:総務部 広報・社会貢献グループ グループ長 堀切明美様、黒永祥子様
目次
エンゲージメント向上、働きがいを感じる機会を増やしたい
――「社内報アプリ」導入以前に抱えていた課題を教えて下さい。
堀切さん:ジャルパックでは以前、PDF版の社内報(A4判約10ページ前後)を2カ月に1回のペースで発行していました。当時は情報発信・コミュニケーションを重視した内容でしたが、今後は組織課題の解決に寄与するなど、社内報にもっといろいろな役割を持たせたいと感じていました。
そこで、社内にどのような課題があるのか調査するために、2019年9月に社内意識調査を実施。その結果、働き方改革による制度拡充やツール整備によって社員は働きやすさを感じているものの、働きがいやエンゲージメントをより高める必要があることが分かりました。
また、働きがいを生み出す要素として、社会や会社に貢献している実感、当事者意識があるかがポイントになることも判明。まずは小さなことでもいいので、社員に成功体験を実感してもらったり、社内の良い事例を発掘して紹介したりする社内報を作りたいと考えました。
業界の変革に対応できる社風の醸成、タイムリーな情報共有を実現したい
堀切さん:また、旅行業界で起きている大きな変革も重なりました。
今はお客様が自分で旅行をプランニングできる時代になり、旅行商品を企画・販売するジャルパックは、社員一人一人がより一層同じベクトルを持って、これまで以上にスピード感を持って新しいことに取り組んでいく必要があります。今後はよりタイムリーに情報共有し、社員が斬新なアイデアを出し合えるような場がほしいと思いました。
PDFの社内報では制作に一定の時間がかかるため、タイムリーな情報発信はなかなか困難です。また、PDFをしっかり作りこもうとすると、逆に掲載へのハードルが上がり、普段脚光を浴びる機会が少ない社員を取り上げにくい課題感もありました。
そこで、気軽に更新でき、かつ気軽に読めるWeb社内報を導入し、多くの社員を取り上げることで、彼らのモチベーションやエンゲージメントを高めたいと考えました。
決め手はセキュリティ体制、社内報専門会社ならではサポート
――何が「社内報アプリ」導入の決め手となったのでしょうか。
堀切さん:以前からインターナルコミュニケーションに関するセミナーをいろいろと受けていたのですが、同僚から「ウィズワークスのセミナーもおすすめだよ」と紹介されたのを機に、ウィズワークスを知りました。
その後、Web社内報の導入に当たり、ウィズワークスを含めて複数社の商品を比較しました。まずは、JALグループとして重視するセキュリティ条件をクリアできる商品に絞りました。
また、私たちの組織ができて1年たっておらず、社内報経験が浅かったのですが、ウィズワークスは紙社内報、Web社内報など含めて400社以上の取引経験があり、多くの他社事例を持っています。コンサルティングの要素も含めて、何でも相談できる安心感が決め手になり、ウィズワークスの「社内報アプリ」を導入することに決めました。
PVを見ながら、社員に刺さる記事を分析して改善につなげる
――ジャルパック様は、導入当初からアクティブユーザー数が多かったように感じます。
黒永さん:2020年4月から本格的に「社内報アプリ」を運用し始めました。運用前は「社内報アプリ」がどれだけ読まれるか、浸透するか不安がありました。
ウィズワークスの担当者から「社内一斉メールを使い、定期的に社内報アプリの記事を紹介すると良い」と教えてもらい、運用開始直後から「Web社内報NEWS」と題してメール配信をしています。一斉メールを打った直後から、ユーザー数やPV数が上がっていくのが分かりうれしかったです。
――他に、到達率を上げるために役に立った機能はありますか?
黒永さん:効果測定は便利な機能でした。PVが良い記事を調べたところ、記事のメイン画像に社員の顔が載っている記事は、PVが高くなりやすいことが分かりました。これまではやや読まれにくかった記事も、該当部署の社員が解説するような記事にして、メイン画像も改善していきました。
効果測定でPV数やいいね!数などの閲覧状況を可視化できたからこそ、より社員に刺さる記事づくりができるようになりました。
また、ジャルパックのWeb社内報では、「入社2年目でも分かる」ことを意識して記事を作っています(そうすることで、中堅社員の「今さら聞けない……」も解消しています)。
例えば、一見難しくなりやすい経営関連情報の記事は、「営業利益とは?」「収入・原価・販管費および一般管理費とは?」などの質問に分かりやすく答える、Q&A形式に仕立てました。
黒永さん:若手社員に理解してもらうためには、記事の内容はもちろん、デザインでも分かりやすさを追求したいところです。ここで役立つのがCSS(記事のデザインを調整するための、Webサイト構築用の言語)でした。
記事の1文字目や、大事な文章に色を付けて太字にする、記事によって囲みや小見出しのデザインを変える……など、デザインを豊かにするCSSについて、導入直後にウィズワークスの担当者に質問し、いつも迅速に教えてもらいました。
私はCSS初心者だったのですが、今もこうしてデザインを工夫し、楽しんで記事を更新し続けられるのは、ウィズワークスにCSSについて基礎から丁寧にサポートしてもらえたおかげです。
導入約4カ月でアクティブユーザー数は約9割に。掲載依頼も多数
――社員を巻き込んだ記事も多く発信されていますね。
黒永さん:アンケートフォームを埋め込み、社員からアイデアを募集する記事も出しています。
4月には「ジャルパックが、#今できること」と題して、自部署、または部署を越えてできる取り組みを、社員からアンケートで募集しました。取引先様の支援策、新規事業、旅行に行けないお客様へのプレゼント企画、社内交流会など、たくさんのアイデアが集まり、実際に後日実現したものもいくつかありました。目標としていた「全社員参加型の社内報」への一歩になりました。
黒永さん:現在は週に3~4本の記事を更新。リレー形式で社員や各拠点を紹介する企画、新任役員紹介記事など、社員の仕事での取り組みやプライベートの様子を積極的に取り上げています。自分が載っている記事のPVが上がったり、いいね!が押されたりすることで、社員のモチベーションアップやエンゲージメント向上にもつながっていると思います。
堀切さん:「社内報アプリ」の導入により、社員の力を結集させるプラットフォームができつつあると感じています。導入から約4か月がたった今では、アクティブユーザー数が約9割に達し、社員からの掲載依頼もたくさん届くようになりました。
今後も、ただ会社からのお知らせを伝えるのではなく、社員が力を発揮するために役立つ情報を提供していき、また社員参画型で、社員のチカラを集められる場とすることを、これからも大切にしていきたいです。
――ありがとうございました。