1962年の創業以来、日本で唯一のテレビ視聴率調査をはじめ、数々のメジャメント事業を担う総合調査会社として成長を続けている株式会社ビデオリサーチ。その60余年の歴史の中で、インターナルコミュニケーションに欠かせない役目を担ってきたのが社内報です。時代の変化に応じて適時リニューアルを実施し、2019年からは独自開発のWeb社内報を立ち上げて運営されていましたが、システムを一新することになり2023年秋に『社内報アプリ』を導入いただきました。その経緯、現在の動向について、広報セクションにて社内報メイン担当の間宮さんと、同セクションのマネジャーを務める長谷川さんにお話をうかがいました。
【導入目的】
- 大規模な事業改革、グループ会社の再編により、新しく構築した目指すべき方向や行動指針の啓蒙およびインナーブランディングの強化において、社内報の重要度が増した
- 経営課題の1つである社内コミュニケーションのツールとして、高機能と運用のしやすさを兼ね備えたWeb社内報のシステムが必要となった
- 正確で細かいアクセスログによって効果を測り、PDCAを回して社内報によるインナーブランディングの効果を高めたい
- 拠点や業種、入社時期が異なるさまざまなグループ社員の接点のきっかけづくりをしたい
【課題】
- 2019年から稼働してきた自社開発のWeb社内報のシステムを移管し、60年近く発行してきた冊子版の社内報もアーカイブで見えるようにしたい
- 社友にも配信するため、現役社員との区別化など属性に合った記事の出し分け機能が必要
- トップの年次あいさつなどの動画も貼り付けて配信したい
- グループの情報セキュリティポリシーに即したセキュリティ対策が必須
- 双方向コミュニケーションの実現
【効果】
- 500を超える記事を短期間で移管し、カテゴリーに分けて見やすく示すことができた
- 見やすいデザイン、探しやすい検索機能で、PVや回遊率がアップ
- 寄稿の希望が増えるなど、社内報への関心が高まった
- 人紹介のPV数が上がり、部署や職種を超えた交流にも寄与
- アクセスログが正確に取れるため、社内報のレベルアップだけでなく、インナーブランディング対策にも効果を発揮
■株式会社ビデオリサーチ
- 事業内容:テレビも含めた動画ビジネスを支えるデータ&システム会社です。テレビ視聴率データを提供する調査機関として 1962年に設立し、以来、日本国内におけるテレビ視聴率調査をはじめとした各種メディアデータやマーケティングデータなど最先端のデータを提供し、企業のマーケティング課題解決のトータルサポートを行っています。
- 従業員数:単独318人(2024年4月現在)、グループ連結494人(2023年7月現在)、その他社友約130人
- 広報担当者様:間宮 純一様 長谷川 晃子様
目次
短期間でこれまでの記事を移管してスムーズに再スタート
ー 「社内報アプリ」の導入に至った経緯を教えてください。
間宮さん:弊社は創業4年目の1966年より隔月で社内報を発行していました。途中、誌名や判型を変えるなど時代に合わせたリニューアルも実施し、2019年には独自開発のWeb社内報を立ち上げ、年2回のプレミアム発行の冊子と併せた運用に切り替えましたが、協力ベンダーがWeb社内報の運用事業から撤退することになって継続が難しくなったのが検討の始まりです。
ー 検討にあたって、重視された点は何ですか?
長谷川さん:前のシステムよりさらに良くしたいという思いで、Web社内報サービスを提供されている各社のお話をうかがい比較表も作って検討しました。特に重視したのは、前のシステムの機能を維持したままで記事の移管が可能なことでした。これまで継続してきた社内報の記事も弊社の大事な資産ですので、この要望をしっかり叶えようと対応してくださったウィズワークスさんの姿勢が印象的でした。
また、弊社は情報を扱う会社ということもあってセキュリティが厳しいのですが、我々の求める情報セキュリティの規定をクリアされているところも導入の決め手でした。
ー 導入後のスタートは思い通りにできましたか?
長谷川さん:弊社の場合は、前のシステムからの移管も含めて500以上の記事を一気に立ち上げるという動きを取りました。それほどのボリュームですから本来ならかなり時間を要したと思いますし、それはできないと突っぱねられるかもしれないと危惧していました。ところが、弊社の予定に合わせて非常に短いリードタイムで、さらに我々の作業負荷が少ない、ストレスがない状態でスタートできるよう努めてくださったので、「社内報アプリ」に決めてよかったと、とても感謝しています。
実際に過去の社内報の記事を読んで、会社の歴史に触れられたとか、上長が若い頃の写真を見つけて親しみを感じたなど、アーカイブを楽しんで見てくださる若手や中途入社の社員も多く、全てを移管できて本当によかったと思っています。
間宮さん:記事の制作のために技術者が必要というのでは運用がうまくいきませんので、操作が複雑でなく、知識がなくても運用ができるという操作性の良さも検討の際に重視した点です。「社内報アプリ」は思っていた以上に使い勝手が良く、初めてでも不安はありませんでした。さらに使い方をまとめた資料が準備されているなどレスポンスがクイックでしたので、とてもスムーズに使い始められました。
「あったらいいな」と思っていた機能が手軽に使える快適さ
ー 実際に使って、これはよかった、便利だと思われた機能を教えてください
長谷川さん:まず1つは情報の出し分け機能です。創立60周年を機に実施した大規模な事業改革、グループ会社の再編によって企業としての有り様が変わるタイミングでもあったので、1つのシステム上で社友の方と現役社員など、それぞれに必要な情報を提供できるよう出し分けできるようになってよかったです。これでセキュリティ上の懸念も軽減しました。
間宮さん:弊社は年次のトップのあいさつなど、動画での配信も多いので、コンテンツに動画を埋め込める機能もたいへん便利です。見る側の操作も簡単なので、動画のアクセス数がアップしていると担当部署から聞いています。
長谷川さん:そのほか、トップ画面デザインや検索機能の豊富さ、カテゴリーの自由度、タグ付けキーワードや未読一覧、閲覧ランキングなど、便利に使っている機能がたくさんがあります。以前の自社開発システムでは、こういった「あったらちょっといいな」という機能を加えるには、工数がとてもかかって重たかったので断念せざるを得ませんでしたが、そんな使い勝手のよい、さまざまな機能が手軽に使用できるようになって、とてもありがたいです。
正確なアクセスログによって、PDCAを有効に回すことが可能に
ー アクセスログ参照機能はいかがでしょう
間宮さん:すごくいいですね。記事別のPVなどを部署や年代といった属性別に分析が可能で、関係者除外もできるなどアクセスログを正確に把握できるので、とても助かっています。記事のPVが高い時など、がんばってクリエイトしてよかったと担当者のモチベーションアップにもなっています。
長谷川さん:以前はこの記事は何だか人気があるなとか、この日によく見られたっぽいなっていう解像度が粗い状態で反応を探っていましたが、「社内報アプリ」のアクセスログは正確で細かいので、しっかり分析をすることができます。おかげでPDCAを効果的に回すことができるようになりましたし、数字が根拠になるので説明の説得力が増して、関係各所にもより積極的に協力いただけるようになったと感じています。
ログイン数や回遊度がアップし、「寄稿したい」という声も増加
ー 現在、「社内報アプリ」はどれくらいの頻度でアップしていますか?
間宮さん:現在、更新は少なくとも週に2〜3回、多いときは毎日ですが、操作性がよいので苦なく、タイムリーにアップできています。また、ほどよいパターンが備えられているテンプレートによって、入力者によるブレがなく一定のクリエイティブが保てるのもいいですね。
更新の頻度が増えると社員のみなさんも「社内報アプリ」へのログインが習慣づけされるので、それがPVアップにつながっているようにも思います。もちろん、シングルサインオンでログインのハードルが下がったことも大きいですね。
長谷川さん:年に2回発行のメモリアム冊子も継続しています。こちらは一覧性など冊子ならではのメリットを生かした誌面づくりに注力し、Web版はタイムリー性、双方向コミュニケーションを重視するといった使い分けをしています。
ー グループ社員の方々からの「社内報アプリ」への反応をお聞かせください
間宮さん:トップ画面やカテゴリー分けなどが、見やすい、わかりやすいと好評です。また、検索しやすいという声もいただいています。以前は、記事アップの告知をプッシュした翌日ぐらいでアクセス数が止まるのが常でしたが、「社内報アプリ」を使用するようになって記事の寿命がすごく長くなったという印象があります。これも検索機能などによっていろいろな入り口ができたおかげだと思います。ログイン後に、関連記事などを回遊して見てもらえるのは作り手として、とてもうれしいです。
長谷川さん:社内のみなさんの反応としてありがたいのは、「社内報アプリ」を導入してから、寄稿したいという話が増えたことです。とある部署が社内向けにセミナーを行う際、その情報を社内に展開したいといった時に、社内報で告知や開催報告、あるいはアーカイブに埋め込みたいといった要望をいただけるようになりました。社内発信や周知啓蒙の打ち手として、社内報を使っていただけるようになったことをとてもうれしく思っています。
間宮さん:新入社員や中途採用者が入社した際には、すぐに紹介記事をアップしています。弊社の場合、グループでオフィスが異なり、支社、営業所も多いので、拠点が異なる人とリアルに会える機会は限られますが、社内報で情報をアップすることでコミュニケーションのきっかけづくりに寄与できたらいいなと。「リアルで会うのは初めてでしたが、社内報で顔や人となりを拝見していたので、プロジェクトもスムーズに始められました」といった声もいただいています。
社内報を専門としてきた会社だからこその機能と丁寧なサポートが魅力
ーサポートに関してもご満足いただけていますでしょうか?
間宮さん:まずはサポートサイトがとても充実しています。そのうえで、固定の担当の方が窓口になって定例ミーティングを開催していただけ、困ったことがあればその都度、テクニカルサポートを受けられるなど、継続的に支援いただけるので安心です。また、お役立ちメルマガの送信やセミナーの開催が頻繁にあるのもいいですね。参加するたびに、他社さまの成功事例など、すごく参考にさせていただいています。
長谷川さん:先だってもセミナーでうかがった他社事例を参考に、中途同期入社の社員に集まっていただいてランチ会をするという企画も立ち上げました。中途入社の社員のつながりをどうするかが課題になっていたので、とてもいいアイデアだなと思いました。
ー 現在、Web社内報のシステム導入を検討されている担当者さまへのアドバイスをお願いします
長谷川さん:Web社内報システムのサービスを提供している会社には、ITから成り立っているところと、社内報を専門にしていてそれをWeb化されたところという2つがあると思います。それを比べると、やはり社内報がベースの企業のほうが「社内報にあればより良いのに」といった機能が充実していると感じました。中でも「社内報アプリ」は、長年にわたって多くの企業の社内報に取り組まれてきた実績を持っているウィズワークスさんのサービスなので、機能性や操作性に加え、コンサルタントとしての丁寧なアドバイスもいただける。検討なさる価値が十分にあると思います。
ー 今後の社内報における課題をお聞かせください
間宮さん:「いいね」やコメントなど、双方向コミュニケーションの部分をもっと活性化していきたいと思っています。あとはアンケート機能なども活用していきたいですね。さまざまな機能を使って、まだまだいろいろなことができそうだと楽しみにしています。
長谷川さん:社内報は強制することなく、見たくなる雰囲気や見ることに価値を感じていただくことが大事だと思います。弊社の場合は、「社内報アプリ」を導入してから、社内報への関心や価値観が高まったと感じています。それがインナーブランディングの部分にも波及し、アクセスログの数値でPDCAも示せるようになるなど、社内報の枠を超えて、さまざまな効果が生まれつつあります。そうした部分をさらに引き延ばしていきたいと思っています。
ー 本日はありがとうございました。今後もご不明点やお困りごとが発生しましたら、どのようなことでも気軽にご相談ください。