イントラネット(通称:イントラ)とは、社内・組織内に限定されたポータルサイトのこと。このイントラを活用してWeb社内報を運用する企業も多いですが、社内にいないとイントラに接続できない、仕様によっては一部の社員がイントラに入れないといった課題を抱えるケースも見られます。
さらに、新型コロナウイルスの感染拡大を背景にイントラ自体が機能しづらくなり、新たにWeb社内報を追加導入する企業も出てきました。同じ「Web上で発信する社内報」ではありますが、イントラとWeb社内報では何が違うのか、コンテンツをどのようにすみ分けるといいのかを詳しく解説します。
目次
イントラとWeb社内報の違い
イントラとWeb社内報、それぞれにメリット、デメリットが存在します。まずは、2つの違いを理解するところから始めましょう。
イントラの特徴
メリットはセキュリティの高さ
イントラは、社内にいる時、もしくは社用パソコンを使う時にしか閲覧できないように設定されている場合が多く、セキュリティ面での安心感は高いと言えます。
また、勤怠管理ツールがイントラ内に設置されているなど、社員が毎日必ずイントラを見る習慣がある企業では、イントラ内に社内報ページがあることで閲覧数が増える可能性が高まります。
デメリットは情報の到達度
その一方で、イントラに接続できない時間や場所では、社内報ページを読むことはできません。契約社員やアルバイトなど、社内の情報セキュリティポリシー上、イントラに入れないスタッフが出てくる場合もあります。
また、イントラにはスケジュール管理や施設予約、勤怠管理や福利厚生のお知らせなど、さまざまな情報が掲載されています。その中に社内報が組み込まれる場合は、導線を工夫しないと社内報ページが埋もれてしまい、たどり着いてもらいにくくなります。
加えて、イントラ内の社内報ページは、業務の合間に短時間で読まれるケースが多いため、インタビュー記事など、じっくり読み込むようなコンテンツはなじみにくいと言えます。
Web社内報の特徴
メリットはいつでもどこでも読めること
イントラとは違い、インターネットに接続されていればどこにいても閲覧ができ、通勤や移動中の隙間時間にも読んでもらうことが可能です。社内報の記事だけが集約されているため、読者が読みたい情報、必要な情報を探しやすいというメリットもあります。
デメリットはセキュリティ面
しかし、スマートフォンやタブレットで移動中に閲覧する場合は、周囲に画面を見られてしまう可能性も捨てきれません。そのため、特に重要な機密情報は、漏えいリスクを考え掲載しないといった運用ポリシーも必要となりそうです。
イントラとWeb社内報をすみ分ける方法
イントラとWeb社内報を併用する場合には、コンテンツをすみ分ける方法として、主に3つが考えられます。
①情報の機密性
イントラは、社外からはアクセスできないというセキュリティの高さが特徴です。その強みを生かして、情報の機密性の高さによってイントラに載せるべき記事、Web社内報に載せるべき記事を振り分けていくといいでしょう。
例えば…
- イントラ:経営方針や新商品・サービスの発表、不祥事に関する対応報告など、プレスリリース前の重要なニュースを掲載する
- Web社内報:プレスリリース後には、新商品・サービスの開発に携わった社員の苦労や思いを深堀りしたインタビュー記事を掲載する
②社内報か、グループ報か
イントラが本社の社員にしか見られない場合は、逆にそれを利用して、読者ごとに媒体を分けるという手もあります。イントラは本社や自社の情報のみを集めた社内報に、Web社内報は関連会社を含めたグループ全体で情報共有するグループ報にすることもできます。
例えば…
- イントラ:本社のみで実施している在宅勤務をテーマにした記事を掲載する
- Web社内報:グループ各社で取り組む新型コロナウイルス感染拡大防止策について記事にする
上記のようにすみ分けることで、読者が必要とする情報をピンポイントで伝えることが可能になります。
③情報の深度(ストレートニュースか、深堀り記事か)
前述の通り、イントラの社内報ページは、業務の合間に見られることが多いため、じっくり読ませる記事の配信にはあまり向きません。したがって、ニュース速報のような短い記事はイントラで、じっくり読んでほしい記事はWeb社内報で展開するといいでしょう。
例えば…
- イントラ:社内表彰者の速報記事(受賞者の名前一覧)を掲載する。
- Web社内報:後日受賞者に取材を行って、表彰された取り組みの内容やその裏側を具体的にまとめたインタビュー記事を掲載する
このように情報の深さに差をつけることで、読者にとっても、イントラとWeb社内報の区別やそれぞれの役割が伝わりやすくなります。
イントラもWeb社内報も両方読んでもらうために
新たにWeb社内報を導入する際に気になるのが、「新しいツール(Web社内報)も読まれるようになるのか」「どちらか一方のツールしか使われないのでは」という点です。読者にはあらかじめそれぞれの役割を明確に示し、どちらのツールも「仕事に欠かせない重要な情報がある」と思ってもらえるようにしましょう。
例えば、Web社内報の立ち上げの際に「イントラは会社に関する重要なニュースを速報として届けるツール。一方で、Web社内報はスキル向上に役立つノウハウや好事例を紹介するツールであり、次の役職へのステップアップにつながるかもしれません!」といったように、2つの媒体を併用することの意味や、そこから得られる読者のメリットも含めてしっかりとPRすることが重要です。
自社の課題や閲覧環境を再整理する
社内報の媒体を増やす際には、まず各媒体の特徴を理解することが大切です。その上で、自社の課題感や社員の閲覧環境を再整理し、イントラとWeb社内報のコンテンツをどのようにすみ分けて、発信していくべきなのかを考えてみてください。
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