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顧客エンゲージメントとは? 重要性や高めるポイントを解説

公開日 : 2022.11.25
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時代の変化に伴い、企業と顧客はSNSや口コミサイトを通じてつながりがオープンになりました。企業と顧客の関わり方が変化したことで、両者のつながりはより強くなったと言えます。

企業と顧客の信頼関係を表す言葉に「顧客エンゲージメント」があります。生産性の向上や提供するサービスの品質向上には、顧客エンゲージメントを高めることが大切になります。

この記事では、顧客エンゲージメントの言葉の意味や顧客エンゲージメントを高めるメリット、顧客エンゲージメントを高めるポイントなどを解説します。

顧客エンゲージメントとは

顧客エンゲージメントとは、企業と顧客の信頼関係を表す言葉です。エンゲージメントという言葉には、約束・契約・熱意などの意味があります。

顧客エンゲージメントの場合、親密さ・愛着心・関係性という意味を持つことが特徴です。顧客エンゲージメントが高いという表現は、下記のように解釈できます。

  • 顧客が企業へ信頼を寄せている
  • 顧客との親密度が高い
  • 顧客との間に信頼関係が築けている

顧客エンゲージメントが注目されるようになった背景は、企業と顧客の接点が、広告や電話などからSNSや口コミサイトへと変化したことが大きな理由として挙げられるでしょう。

顧客満足度との違い

顧客エンゲージメントは、顧客満足度と混同されることがあります。2つの言葉の違いは、下記の通りです。

  • 顧客エンゲージメント:企業と顧客の信頼関係
  • 顧客満足度:企業のサービスや商品への評価

顧客エンゲージメントと顧客満足度は、顧客が抱く気持ちや考えという部分は共通しています。しかし、気持ちや考えが向かう対象がそれぞれ異なる点が特徴です。

顧客エンゲージメントは企業自体に信頼や親密さを示すことに対して、顧客満足度は顧客が利用したサービスや商品に対する感情です。そのため、顧客満足度の高さが顧客エンゲージメントの高さにつながるとは限りません。

ビジネスシーンで使われる2つの言葉の、それぞれの意味を正しく理解しておきましょう。

顧客エンゲージメントが重要とされる理由

顧客エンゲージメントが重要とされる理由

顧客エンゲージメントが高いほど、マーケティング効果は高くなる傾向にあります。顧客エンゲージメントの形成は、顧客獲得や企業の収益アップにも効果的です。

ここでは、顧客エンゲージメントが重要とされる理由を解説します。

商品・サービスのコモディティ化

現代のさまざまな産業では、商品・サービスのコモディティ化が進んでいます。コモディティ化とは、商品やサービスの性能・品質の差別化特性が失われ、顧客が価格や買い求めやすさに重きを置くことです。特に差別化特性が出しにくい産業では、コモディティ化が進みやすいと言われています。

コモディティ化が進む中では、いくら優れた商品を作っても競合他社に勝つことは困難です。コモディティ化が進み価格競争が激しくなっている中で顧客獲得と収益アップを目指すには、企業独自の魅力をアピールする必要があります。

顧客エンゲージメントは、競合他社との差別化を図るために重要な要素です。顧客からいかに「この企業の商品を買いたい」「この企業だからサービスを利用したい」と思ってもらえるかがポイントとなります。

ネット普及によるショッピングの変化

パソコンやスマートフォンが普及した現代では、ショッピングはインターネット上で完結するようになりました。全てのユーザーが簡単に大量の情報に触れられるため、比較検討をした上で商品を購入したりサービスを利用したりできます。

また、品質の高さや価格の手頃さだけでは魅力を感じないユーザーが増えていることもネットショッピングの特徴です。商品やサービスの口コミや評価も簡単にチェックできるため、商品購入・サービス利用までのハードルが高くなったと言えるでしょう。

こうした状況の中で競争に勝つには、ユーザーに「このブランド(企業)の商品が欲しい」と思われることが重要です。

また、商品を買うために、まずは店舗で実物を確認し、インターネットで最安値を探して購入する人が増えています。これは企業対顧客(BtoC)だけでなく、企業対企業(BtoB)でも同様です。

これまでは電話で問い合わせたり面と向かって打ち合わせしたりすることで取引するか否かを判断していました。しかし現在ではインターネット上で詳しい情報を得られたりメールで問い合わせたりできるため、直接会うときには契約はおおよそ完了しているか、詳細を詰める段階になっていることが少なくありません。

インターネットで気軽に情報が得られる時代になったからこそ、顧客エンゲージメントを高めることが他社との差別化や顧客獲得に重要なポイントとなります。

顧客エンゲージメントを高めるメリット

顧客エンゲージメントを高めることは顧客獲得につながりますが、顧客獲得ができることでさらに多くのメリットへと波及します。顧客エンゲージメントを高めることで得られる具体的なメリットは以下の通りです。

  • 定期的に商品やサービスを選んでもらえる

企業に対して愛着心や信頼がある顧客は、他社商品を選ぶことなくコンスタントに商品を購入してくれます。リピート率が高まり解約率が下がる点も大きなメリットです。

  • 企業や商品の魅力をアピールしてもらえる

企業に対する信頼度が高い人は、友人やSNSでつながっている人に対して企業や商品を紹介してくれます。情報が拡散されることで、効果的な宣伝が可能です。

  • 市場シェアが増えて優位性が得られる

顧客が商品を購入し競争力が高まると市場シェアが増えます。市場シェアの増加により競合他社よりも優位性が高まることがメリットです。

  • 企業にとって必要なフィードバックが得られる

企業への愛着心や信頼度が高い顧客は、企業にプラスとなるフィードバックをしてくれます。商品やサービスの品質が向上するために取り組むべき課題の発見に効果的です。

これらのメリットは、結果的に企業成長や収益アップにつながります。企業と顧客のつながりを強めたい場合は、顧客エンゲージメントの向上を目指しましょう。

顧客エンゲージメントを向上させるポイント

顧客エンゲージメントを向上させるポイント

 

顧客エンゲージメントを向上させるポイントは、主に下記の4つです。

  • 顧客エンゲージメントの現状調査と把握
  • 顧客体験の向上
  • 顧客行動のデジタル化
  • カスタマージャーニーマップの作成

ここからは、それぞれの項目について具体的に解説します。

顧客エンゲージメントの現状を調査・把握する

顧客エンゲージメントを向上させるには、まず現在の顧客エンゲージメント状況の把握が大切です。顧客エンゲージメントの調査は定量的に評価する指標が用いられます。評価に用いる指標はさまざまありますが、顧客ロイヤリティを用いる企業が多いことが特徴です。

ロイヤリティという言葉には、信頼・忠誠・愛着という意味があります。顧客ロイヤリティは、顧客推奨度調査によって測定でき、顧客推奨度調査は下記の方法で行います。

  1. 顧客に対して「この商品を友人や知人にすすめたいですか」などの質問を行う
  2. おすすめ度を、批判者・中立者・推奨者の3つに分類する
  3. 推奨者の割合から批判者の割合を引く

推奨者の割合から批判者の割合を引くことで顧客推奨度を導き出し、顧客エンゲージメントの状況把握が可能です。

顧客エンゲージメントの状況を把握できたら、次は顧客エンゲージメントを高めるための施策を行います。施策を行った結果、どのような変化や効果があったのかを評価・検証し、新たな課題発見につなげましょう。

あらゆる接点で顧客体験を向上させる

顧客エンゲージメントを高めるためには、顧客体験を向上させることがポイントです。あらゆる接点で顧客体験を優れたものにできれば、顧客が抱く企業へのイメージや評価が高まります。

まずは、顧客との接点を全て把握することが大切です。顧客との接点は、店舗やECサイトの他に下記のシーンも含まれます。

  • テレビCM、Web広告
  • Webサイト、SNS
  • 取引窓口
  • アフターフォローおよびメンテナンス


顧客体験が低下すると、顧客ロイヤリティや顧客エンゲージメントも下がるため、一つひとつの接点で顧客体験を向上させる方法を考えましょう。
顧客体験の向上には、仮説・検証・改善の繰り返しが重要です。

顧客行動のデジタル化

顧客エンゲージメント向上には、ITツールの導入もおすすめです。デジタル化が進む中、顧客の多くは商品購入やサービス利用を検討するためにインターネットで情報を集めています。顧客行動のデジタル化によって、顧客のニーズをつかみやすくなり必要な情報を適切なタイミングで提供できます。

下記は、顧客エンゲージメント向上につながるITツールの一例です。

  • 情報の一元化に必要な情報システム基盤
  • マーケティング活動を自動化できるMAツール
  • 営業効率を高める営業支援システム
  • 問い合わせやサポートに対応するチャットツール

ITツールの導入にはコストが掛かります。しかし、デジタル社会では顧客エンゲージメントを高めるためには必要な経費です。

カスタマージャーニーマップの作成

カスタマージャーニーマップの作成は、顧客エンゲージメントの向上につながります。カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品購入やサービス利用をする行動の流れを可視化したものです。

カスタマージャーニーマップを作成することで顧客の行動や心理を時系列で把握できるようになるため、企業が改善すべきポイントを見つけやすくなります。

カスタマージャーニーマップの作り方は、下記のとおりです。

  1. ゴール(目的)を明確にする:商品購入の促進、Web予約の増加など
  2. 顧客のペルソナ像を設計する:性別、家族構成、居住地など
  3. 顧客の行動仮説を立てる:行動の理由、心理分析
  4. 調査をして仮説を検証する:アンケートやインタビューの実施
  5. 今後の課題を抽出する:商品購入やサービス利用の障害となる理由

カスタマージャーニーマップは、顧客のニーズや市場の変化によるズレを防ぐためにも、定期的に見直す必要があります。

【まとめ】

顧客エンゲージメントは、企業と顧客の信頼関係を意味します。商品・サービスのコモディティ化やインターネット普及によるショッピングの変化が著しい現代では、顧客エンゲージメントの向上は重要な課題です。

そして、顧客エンゲージメントを向上させることでリピート率が高まり解約率が下がったり市場シェアが増えて優位性が得られたりします。顧客獲得や企業の収益アップにつながる効果が期待できるなど、企業にとって顧客エンゲージメントの向上により多くのメリットがあると言えるでしょう。

顧客エンゲージメントを高めるには、顧客の行動把握や顧客体験の向上が求められます。さらに、顧客が必要とする情報を的確に提供できるように顧客情報のデジタル化も重要です。ITツールの導入やカスタマージャーニーマップの作成を検討するなど、顧客エンゲージメントを高める取り組みを始めてみましょう。


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