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ウェルビーイングとは?注目される理由やメリット・取組事例を紹介

ウェルビーイングとは

組織を構成する従業員一人ひとりのコンディションは、組織全体の成果を大きく左右します。コンディションとは、体調だけでなく精神面の状態も指し、ストレスが少なく満たされた状態、つまりウェルビーイングであることが望ましいでしょう。

実際に、悩みごとや不安があると仕事がはかどらないことも少なくありません。また、組織を構成する人が社会的にも満たされた状態になれば、組織の成果も上がります。

この記事では、心身の状態を示すウェルビーイングの意味や注目される理由、メリットや取組事例を紹介します。

ウェルビーイングとは

ウェルビーイングとは、身体的だけでなく精神的・社会的にも満たされた状態を言い、世界保健機関(WHO)憲章で提唱されている概念です。憲章の文章は「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます」(日本WHO協会訳)と記されています。

ウェルビーイングは、瞬間や一時的だけでなく、持続して満たされた状態であることが重要です。ウェルビーイングは、アメリカのギャラップ社が行った調査を基にして、国連で「世界幸福度ランキング」として発表しています。20213月に発表されたランキングでは、日本は153カ国中56位でした。

ウェルビーイングとウェルフェアの違い

福祉や福利厚生・幸福などを指す言葉としてウェルフェアがあり、ウェルビーイングと同様の使われ方がされています。

ウェルフェアの主軸となる福祉や福利厚生は、従業員やその家族に対して給料以外の面で提供されるさまざまな制度を指します。社員食堂や家賃補助などの仕組みも含まれます。従業員にとって働きやすい環境を作る方法がウェルフェアです。

ウェルビーイングは「状態」を表す言葉であり、ウェルフェアはウェルビーイングを実現するために必要な「手段」を指す言葉と考えてよいでしょう。つまり、ウェルビーイングの実現には、ウェルフェアの充実が欠かせないといえます。

ウェルビーイングが注目される理由・企業におけるメリット

ウェルビーイングが注目される理由・企業におけるメリット

ウェルビーイングが注目されている背景にはさまざまな要素が関係しています。

例えば、企業内で価値観の多様化や働き方改革が推進されていることや、流動化する人材を確保しなければならないこと、ウェルビーイングの言葉がSDGs(持続可能な開発目標)に組み込まれていることなどがあります。

ウェルビーイングの実現により従業員の心身の状態が充実したものになれば、個々の生産性が上がり、企業全体の生産性向上も期待できます。そして、上に挙げた企業の課題の解決にもつながるでしょう。

ここでは、ウェルビーイングが注目される理由や背景について詳しく解説します。

価値観の多様化

メディアでは、多様性の意味を持つ「ダイバーシティ」という言葉がよく使われるようになりました。人種や性別、信条や働き方などが異なっていても、社会的に多様性を尊重する重要性が広く認識されてきたと言えます。

企業が価値観の多様化を重視し、従業員一人ひとりの能力を発揮できる環境を整えることは、ウェルビーイングの実現に欠かせません。そして企業内で多様性が生まれることで、新たなアイディアやイノベーションの創出につながり、企業のサービス向上や業績アップにもつながるでしょう。

働き方改革

「一億総活躍社会の実現」を達成するために20194月から行われている働き方改革は、労働環境が大きく変化するきっかけとなっています。働き方改革で規定されているのは、次の9項目です。

  • 非正規雇用の処遇の改善
  • 労働生産性の向上
  • 長時間労働の是正
  • 転職や再就職の支援、人材の育成
  • テレワークや副業・兼業の推進
  • 社会保障制度の充実や若者・女性が働きやすい環境の整備
  • 高齢者の就業の促進
  • 病気の治療や子育て・介護と仕事との両立
  • 外国人の人材受け入れ


企業は、従業員の多様な価値観やライフスタイルを尊重し、柔軟に対応できる取り組みが求められています。
テレワークの導入や福利厚生の充足、副業の許可など、魅力的な労働環境を整えることは、優秀な人材の確保にもつながるためです。

ライフワークバランスを大切にしながら働ける環境は、ウェルビーイングの実現にも欠かせないため、企業は、従業員の幸福度が上がるか、やりがいを感じられるか、などの観点から制度や福利厚生を見直すとよいでしょう。

人材の確保

終身雇用のシステムは変化し、年功序列による企業内の昇進制度も変わりつつあります。転職という選択肢も以前と比較するとハードルが低くなり、人材の確保は企業にとって重要な課題です。

また、少子高齢化が進み、労働人口は減少しているほか、新型コロナウイルスの影響によりリモートワークが普及したことで、労働環境も大きく変化しています。

こうしたことから、企業は、労働者から選ばれる環境や制度を整えなければ、良い人材の確保が困難になっています。仕事のやりがいや職場の環境、人間関係など、労働者にとって魅力のある企業になるためには、ウェルビーイングが重要と言えます。

従業員の心身が満たされ仕事にもやりがいを感じるウェルビーイングが実現すれば、雰囲気の良い職場環境になり、人材の確保にもつながります。こうした職場環境では、従業員一人ひとりが力を発揮する環境も同時に整うこととなり、労働生産性の向上も期待できるでしょう。

SDGsに組み込まれている

SDGs(持続可能な開発目標)は、包括的な視点を持つことの大切さを伝えるものでもあります。先進国や新興国という垣根をなくした世界全体での視点や、環境や社会・経済の違いにこだわらない視点、地球上にいる全員で行っていくという視点を大切にしているのです。

SDGsでは、実現させるために17のゴールと169のターゲットが定められています。そして、この目標の1つに挙げられているのが「GOOD HEALTH AND WELL-BEING」です。

健康的な生活を送り、ウェルビーイングの状態が実現できれば、経済発展を第一にした思考から新しい思考への切り替えもできるでしょう。このように、ウェルビーイングはポストSDGsにおける中核的なキーワードとされているのです。

企業におけるウェルビーイングの取り組み事例

企業におけるウェルビーイングの取り組み事例

ウェルビーイングの取り組みは、国内の企業でも始められています。従業員の幸福感を高め、健康的な生活を送ることができれば、組織全体の活性化につながるためです。

それでは、具体的にどのような取り組みがされているのでしょうか。ここでは、ウェルビーイングの実現のために実際に行われた取組事例として、味の素株式会社、楽天株式会社、株式会社アシックス、株式会社イトーキを例に挙げ紹介します。事例を参考にして、自身の組織にも取り入れていきましょう。

味の素株式会社

大手食品メーカー・味の素株式会社では、ウェルビーイングの取り組みとして「人財に関するグループポリシー」を作成。これにより、従業員一人ひとりが身体と心の健康を維持・推進できる職場環境を作り出しています。

具体的には、従業員の健康を支援するために全員面談を行い、1年のうち最低1度は保険スタッフや産業医との面談を実施。また、健康状態を可視化し、セルフケアの推進や休業者の職場復帰がスムーズにできるためのサポートなども積極的に行っています。

これらの取り組みの結果「健康経営銘柄」に4年連続認定されました。「健康経営銘柄」は、経済産業省と東京証券取引所が共同で定めており、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業を選定基準として選考しています。

さらに、味の素は経済産業省が実施している健康経営優良法人認定制度の「健康経営優良法人(大規模法人部門)~ホワイト500~」に認定された実績も持つ企業です。

楽天グループ株式会社

楽天グループ株式会社は「従業員一人ひとりの心と体の健康の発展と維持を目的とした取り組み」として、ウェルネスと称する取り組みを行っています。

ウェルネス実施のためにCWO(Chief Well-Being Officer)と呼ばれるポストを作り、毎年さまざまな取り組みを進めています。子育て中の従業員のサポートや女性従業員向けのキャリアアップの取り組み、LGBTの従業員のサポートや同性のパートナーに対する福利厚生など、ダイバーシティ促進の取り組みが特徴的です。

また、ハラスメントの相談窓口を設置し、研修も実施してハラスメント防止にも注力しているほか、デスクを昇降式にしたり、フィットネスジムやカフェテリアを社内に設置したりと、従業員がより快適で健康的に業務ができるようサポートしています。

株式会社アシックス

スポーツ用品メーカーの大手、株式会社アシックスは、「ASICS健康経営宣言」を掲げ、従業員だけでなくその家族に対してもウェルビーイングの実現を目指しています。

自社で開発した健康増進プログラムにより現在における健康状態や健康寿命の予測を行った上で、それぞれに合った健康増進プランを提供。また、運動推進セミナーを実施して運動を促進している点も特徴です。

全従業員向けに統一したメンタルヘルスの研修を行い、従業員間でのケアや自分自身でメンタルヘルスをコントロールするための方法も伝えています。

 

株式会社イトーキ

設備機器事業などを展開している株式会社イトーキは「従業員とその家族がいきいきと仕事やプライベートに取り組める健康」をテーマに、ウェルビーイングの取り組みを推進している企業です。

まず、2017年に制定した「健康経営宣言」では、食生活や運動・健康の促進や禁煙・メンタルヘルスなどの項目を設けました。また、健康保険組合をはじめ、労働組合や従業員とその家族も含めて幅広く健康づくりを推進しています。

新しいオフィスの設計にもウェルビーイングが意識され、生産性を向上させるために個室ブースと高集中エリアを設置。これにより、リラックスしたり従業員同士のコミュニケーションを取りやすくしたりする工夫が見られ、生産性の向上へとつなげています。そのほか、従業員満足度調査や「はたらきかた検診」など、イトーキ独自の調査や検診も取り入れている点も特徴的です。

まとめ

ウェルビーイングが実現すれば、従業員一人ひとりの幸福感や満足度を上げられるため、個人の持つ能力を最大限発揮できる効果が期待できます。

企業にとっても、従業員の健康維持・促進や働きやすい環境づくりを整えることは、従業員の満足度向上にもつながるため重要なポイントです。従業員の満足度が高い企業では良い人材が確保できるほか、社内の雰囲気も明るくなり相乗効果が期待できます。

また、多様性を求められる社会において、人種や性別・信条などに拘らず、ウェルビーイングによってすべての従業員が幸福になる取り組みを進められれば、企業の魅力を内外にアピールできるメリットもあるでしょう。

ウェルビーイングにおいて、社内コミュニケーションの活性化は大切な要素です。コミュニケーションの活性化にはさまざまな方法がありますが、全社員に広く促進させる方法として「社内報の活用」が挙げられます。昨今ではテレワークや時短勤務、グローバル化など働き方が多様化し、紙媒体の発信が難しい場合も多いですが、「社内報アプリ」であればWebやアプリでの配信により従業員に広く情報共有ができます。

社内報アプリでは、情報共有が簡単に行えるだけでなく、アンケート機能の活用、社内報の閲覧状態の測定が簡単にできる、といったメリットがあります。Web社内報の活用によって、社内全体でウェルビーイングを実現するための手助けとなるでしょう。料金や利用方法など、詳しい内容は「資料請求」ページからお気軽にお問い合わせください。


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