Web・アプリの社内報を作る上で知っておきたい専門用語を紹介する用語集。今回は、Web・アプリ社内報が紙より有利となる特長の一つである「効果測定」の場面での頻出用語を、初心者向けに解説します。[[1]アプリ編][[2]クラウド周辺編][[3]UI編][[4]レスポンシブWebデザイン編][[5]インターネット基礎編][[6]動画配信編]
ページビュー(PV)
Page View
ページビュー(PV)は、サイト内のページが表示された回数の集計です。ブラウザで読み込まれるたびカウントするため、同ページをリロード(再読み込み)しても、「戻る」「進む」ボタンで遷移しても、それぞれカウントアップします。例えば、上図のPV数は8です。
PVとよくセットで語られる指標に、「セッション」があります。セッションとは、ユーザーがサイトを訪問した回数の集計。サイト内で何ページ遷移しても、訪問回数としては1回で、セッション数は1です。ただし、30分間何も操作しないと、セッション切れと見なします。ですので、例えば上図の場合、セッション数は2となります。
PVを分析すると人気の高いページが分かり、訪問者が求めるコンテンツの傾向が読み取れます。また、社内報やブログなど、読者に「ファン」になってほしいWeb媒体では、1セッション当たりのPVも注目すべき指標でしょう。この数値が低いと、ユーザーが他のページを見ずに(サイトを回遊せずに)離脱しているということ。もしかすると、読み手の興味を引いて回遊してもらう導線に、工夫の余地があるかもしれません。
なお、社内報の場合、企画ごとに読者ターゲットを想定することもありそうです。対象読者への到達度を知るために、後述するGoogleアナリティクスなどで、ユーザーの属性も確認してみましょう。
ユニークユーザー(UU)
unique user
ユニークユーザー(UU)は、集計期間内にWebサイトを訪問したユーザー数を表す指標のこと。指定の集計期間内であれば、同じ人が何度訪問して何ページ閲覧しても、UUは「1」とカウントします。
ただし、厳密には「同一人物」を判定できず、実態はユニークなブラウザのカウントです。例えば、上図のように同じ人がPC・スマホ・タブレットから別のブラウザで閲覧すれば、UUは3以上カウントされます。
Googleアナリティクスは、同一人物の識別にCookie*を利用します。このため、Cookieが有効期限を過ぎればUUを1カウントしますし、ブラウザでCookieを無効化していると、カウントしない場合もあります。
社内報は、基本的に全社員に読んでほしい媒体ですから、UU数を全社員数に近づけるべく、誘引の施策を講じる必要があります。加えて、1UU当たりのPV数もチェックすると良いでしょう。UU当たりのPV数は、そのユーザーがサイトを再訪してくれているかの指標となります。読者を満足させているか、飽きさせていないか、常に見守りながら、サイトの品質向上を目指しましょう。
*Cookie: Webサイト側がユーザーのデバイスに保存する個人情報(訪問日時や回数、ログイン情報など)のこと。
アクティブユーザー(AU)
Active User
特定の期間内に、Webサイトやアプリで1回以上の利用があったユーザーのこと。意味としては先述のUUと変わりません。期間の違いによる派生語に「MAU」「WAU」「DAU」があります。
- MAU:1カ月当たり(Monthly)のアクティブユーザー数
- WAU:1週間当たり(Weekly)のアクティブユーザー数
- DAU:1日当たり(Daily)のアクティブユーザー数
これらは「どれぐらい使ってもらえているのか」を知る大事な指標。そのWeb・アプリの利用状況や支持の評価に、どの指標を用いるかは、Web・アプリの用途により異なります。
社内報の場合でも、発信する側が「社員に社内報をどう読んでほしいか」によって、見るべき指標は変わります。例えば、「通勤中などに毎日欠かさず読まれたい」ならDAU。毎週見るテレビ番組程度のゆるい習慣化を望むならWAU。より中長期的に支持を上げていきたい場合は、MAUを指標とするとよいでしょう。
コンバージョン(CV)
conversion
コンバージョンの直訳は「変換・転換・交換」ですが、Webマーケティング分野では「Webサイトで獲得できる最終的な成果」を指します。サイトにより成果の定義が異なるため、何をCVとするかもサイトごとにさまざま。
例えば、ECサイトなら商品購入、採用サイトは応募、企業や商品サイトなら問い合わせ・資料請求、メルマガ登録などが、それぞれCVに当たります。
社内報の場合はどうでしょう。ブックマークで再訪されること、いいね!やコメントなどのアクション、アプリをダウンロードしてプッシュ通知を受信してくれることなどが挙げられるでしょうか。
いずれにせよ、成果=CVと定義される限り、CV数やCV率(Conversion Rate[CVR]全セッションのうち、CVが発生したセッションの割合)は、そのサイト自体の「存在意義」を問う、最も重要な指標といえます。
社内報も、少なからぬコストとリソースをつぎ込むからには、企業経営にプラスとなる成果を求められます。自社の社内報におけるCVをきちんと定義し、これをぜひ見守ってください。そこから「なぜCVに至らないのか」「どのようにアプローチすればCVを向上できるのか」を日々考え、打ち手を講じます。地道な工程ですが、この検証と改善の繰り返しが、Web社内報運用ではとりわけ重要です。
Googleアナリティクス(GA)
Google Analytics
Googleアナリティクス(以下、GA)は、Webサイトの改善に不可欠な、アクセス解析ツールです。GAにWebサイトを登録すると付与される「トラッキングコード」を、自社サイト内に埋め込むだけで、サイトの計測・解析が始まります。
GAで分かることは、おおむね以下の4つです。
- ユーザー
サイトの訪問(セッション)数、PV数、来訪デバイスやOS、新規かリピーターかなど、ユーザーのさまざまな状況を計測・把握 - 集客
ユーザーがどこから訪れたかを確認(Googleなど検索経由、ブックマーク経由、他サイトのリンク経由、SNS経由、バナー広告経由など) - 行動
自社サイト内でユーザーがどのページを見ているか、行動フローを見える化 - コンバージョン
サイトの目標を達成した数であるCV数を確認
上記のようにユーザー像とその行動を把握することでサイトの現状を知り、改善施策を考えたり、改善の効果を検証したりして、サイトの成果を最大化することが、GAの利用目的です。成果を最大化したいのは社内報も同じ。日々大いに活用したいものです。
「社内報アプリ」でも効果測定!
「紙の社内報は、読んでもらえているかが分からない」とのお悩みをよく伺います。一方、Web・アプリ社内報の場合、その点は一目瞭然です。今回ご説明した指標を見ながら、改善にぜひ取り組んでみてください。ウィズワークス「社内報アプリ」も、各種の効果測定を備え、改善のお手伝いが可能です。
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