Web・アプリの社内報を作る上で知っておきたい専門用語を紹介する用語集。今回は、CMS を使うためには必須ながら、今さら聞きづらい基礎中の基礎のICT用語を、初心者向けに解説します。[[1]アプリ編][[2]クラウド周辺編][[3]UI編][[4]レスポンシブWebデザイン編][[5]インターネット基礎編][[6]動画配信編][[7]Web効果測定編]
CSV
Comma Separated Values
複数の項目をカンマ「,」で区切ったテキストデータのことで、拡張子は「.csv」です。カンマで区切られた一つ一つの項目のことは「フィールド」と呼びます。先頭の行はタイトル行として、フィールド名(項目名)がカンマ区切りで1行入り、データ行は2行目から始まる形となっているのが一般的です。
この拡張子のファイルは、ダブルクリックで開くとMicrosoft Excelが起動するよう関連付いていることが多いため、Excelのファイル形式と思っている方も多いですが、実はそうではありません。Excelがなくても、メモ帳などテキストが扱えるソフトさえあれば開ける、汎用性・互換性の高いファイル形式です。
CSVファイルは、特段の配慮なくダブルクリックしてExcelで開くと、想定外の問題が発生することがあるので、注意が必要です。
よくあるのが電話番号がおかしくなる例。つまり、「09087654321」などと0が頭についていると、Excelはこれを自動的に数値と判断して、頭の「0」を消してしまうのです。これを防ぐには、リボン(ツールバー)の「データ」タブ→「外部データの取り込み」→「テキストファイル」と選んでテキストファイルウィザードを立ち上げ、画面の指示に適切に従って、CSVファイルをExcelにインポートしましょう。
「社内報アプリ」でも、管理画面上でユーザー情報のインポートや各種ログのエクスポートを行う際には、CSVを利用します。
文字コード
character code
コンピュータは、情報(データ)を、電気的な「オフ(0)」と「オン(1)」の組み合わせで認識します。コンピュータで「文字」を扱うには、文字を「0」と「1」の組み合わせで表すしかありません。そこで、膨大な1文字1文字に対して「0」「1」の組み合わせで「識別番号」を割り振りました。
この識別番号の体系が「文字コード」。国・言語ごとに文字種は多種多様なので、文字コードもバラバラでした。例えば、英語を記すアルファベットなら「0」「1」の組み合わせも8桁(=8ビット)256種類で済むため、アメリカで初めに生まれた文字コードは8ビット(1バイト)でした。一方、漢字を何千文字も使う日本語では桁が足りず、必然的に文字コードも16ビット(2バイト)に。このように、各国・各言語の要件ごとに、それぞれ文字コードが定められたのです。
しかし、ICTの発展で世界中が1つのネットワークでつながると、文字コードも世界共通で使えるよう、国際的に一本化するニーズが出てきました。こうして誕生したのが、世界中の文字を扱える規格「Unicode」です。「Unicode」は、それ以前の各国の文字コードとの互換性も図りつつ、世界中のあらゆる文字を割り振るため、非常に複雑な機構となりました。
ところで、皆さんは「文字化け」を見たことがあると思います。これは、文字コードの指定を間違えることで起こります。CSVファイルで文字化け出現率が高かったはず。というのも、日本語版Excelのデフォルト文字コードが「Shift-JIS」なのに対し、世界中のソフトウエアが使う最も一般的な文字コードが、「UTF-8」だから。UTF-8のCSVファイルをダブルクリックで開くと、文字化けが生じます。ですが、「CSV」の小見出しで説明した方法でインポートすれば大丈夫なので、お試しください。
ディレクトリ/パス
directory/path
「ディレクトリ」は、皆さんがPCで使う「フォルダ」と(ほぼ)同じものです。Webではフォルダに相当するツリー要素を「ディレクトリ」と呼ぶことが多いです。ディレクトリ(フォルダ)やファイルの位置は「パス」で表し、パスには「絶対パス」と「相対パス」があります。
- 絶対パス:
現在注目している位置とは無関係に、「https://ドメイン名/ディレクトリ名(…)/ファイル名」とURLの形 で階層構造をすべて記述。フルパス。 - 相対パス:
現在注目しているファイルから見て、目標となるファイルまでの階層を相対的に記述。例えば上図の例で、トップページのindex.htmlから見て「top_img」内の「main.jpg」ファイルを指定するときは「top_img/main.jpg」。
皆さん、ご自分のPC内のファイルを効率よく利用するために、フォルダを駆使していることと思います。CMSで社内報を運用する際も、考え方はまったく同じ。画像ファイルやPDFファイルなどをアップする場合には、後から分かるよう、階層構造を上手に設計し整理することをお勧めします。
ピクセル
pixel
ピクセルとは、デジタル画像を構成する最小要素で、色情報を持った「点(画素)」です。スマホで写真を撮ったり、Office系ファイルに画像を張ったりするだけなら、ピクセルはほとんど意識しないかもしれませんが、Web/アプリのサイトを運用するなら、ピクセルの理解は必須です。
Webサイトの画像に必要なピクセル数は、通常はPCモニターのサイズが最大限度。その何倍にもなるピクセル数の巨大画像を、そのまま張ったりしていないでしょうか(上図)。Webサイトに無駄に大きい画像を置くのは、以下に挙げるように百害あって一利なし。「横幅は1000ピクセル以内で十分」とご記憶ください。
- ピクセル数が大きいとファイルサイズも増大。これがPV数 の分乗算され、転送量(ページ閲覧時にWebサーバーから閲覧側デバイスへ送られるデータ量)が膨れ上がります。転送量はサーバー負荷に直結するため、多くのサービスで課金対象となります。
- Webページの読み込み速度が遅くなります。あまり待たされると閲覧者は別のサイトへと離脱してしまいます。
- Webサーバーのストレージ容量も、無駄に圧迫します。画像のファイルサイズは1点で約150kb以下がお勧めです。
解像度/ppi
resolution/pixels per inch
解像度とは画素の密度のことで、通常「1インチ当たりに含むピクセル数」で表します。よく似た単位の「dpi(dots per inch)」としばしば混同されますが、「dot」は印刷機のお話。PCモニター表示の単位は「pixel」ですから、Webの世界の解像度であれば、単位は「ppi」が正解です。
また、Webブラウザ表示上は、横幅1000pixの画像なら解像度が72ppiであろうと300ppiであろうと、表示サイズは同じ、「横幅1000pix」。解像度が重要な意味を持つのは画像を印刷するときだけ、と覚えておいてください。
CMSを扱うなら、ぜひ押さえておきたい基礎知識
Web/アプリ社内報を運用するとき、いろいろな意味で最も取り組みやすいのはCMSでしょう。CMSには、HTMLなどWebの専門知識がなくてもWordライクな操作で更新可能というメリットがあります。専門知識は確かに不要ながら、今回ご説明した基礎知識はいずれも、効率的な運用に欠かせないものばかり。各用語をぜひご承知おきいただければと思います。
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