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モチベーションを上げるには? 下がる要因や上げるための施策を紹介

公開日 : 2021.12.27  最終更新日 : 2022.01.26
運用・体制

モチベーションを上げる

企業としては業績アップ・職場環境向上のため、社員のモチベーションをなるべく高く保ちたいと感じます。とはいえ、社員のモチベーションを引き出すのはたやすいことではありません。

現状、覇気のない社員のモチベーションを上げるにはどのような施策が有益なのでしょうか。本記事では、モチベーションの意味や下がる原因、さらにはモチベーションをアップさせる方法やその効果を紹介します。

モチベーションとは

社員一人ひとりのモチベーションが高い企業は、社内の雰囲気も活力に満ちているもの。個々の生産性が高く、誰もが情熱を持って業務に当たっています。しかし、そもそもモチベーションとは何を指すのでしょうか? モチベーションの意味や種類を見ていきましょう。

本来の意味は「動機付け」「目的意識」

モチベーションとは、本来「動機付け」「動機」を意味する言葉です。元々は心理学用語として使われていた言葉ですが、1990年代末に広く一般に知られるようになりました。

きっかけは、日本初参加となるFIFAワールドカップです。チームの様子を追うマスコミが連日のように「モチベーション」という言葉を連発したことにより、一般の人々の間にも「モチベーション」という言葉がインプットされ、さまざまな場面で使われるようになりました。

ビジネスシーンでは「労働意欲」「やる気」

ビジネスシーンで「モチベーション」というときは、動機の結果を指すケースがほとんどです。具体的には「業務への意欲」「業務に対するやる気」などを指します。しかし、これは本来の使われ方とは若干異なります。

例えば「モテたいから仕事を頑張りたい」という場合、「仕事を頑張りたい気持ち」をモチベーションと呼びます。しかし、本来の意味では、モチベーションとは動機となる「モテたいから」の方です。現在は「モチベーション」=「やる気」で使われることがほとんどですが、本来の意味も覚えておくとよいでしょう。

「外発的動機付け」「内発的動機付け」の2種類

モチベーションには、自身の心の欲求から湧き起こる「内発的動機付け」、「~しなければ」という気持ちから生まれる「外発的動機付け」の2種類があります。

例えば「サッカーをしたいからやる」のは、自分の内なる欲求に従った結果です。「内発的動機付け」に分類できるでしょう。一方、「生活のために働く」は、「生活していく」という目的があります。モチベーションは目的から発生しているため、「外発的動機付け」に分類されるのです。

それぞれのメリット・デメリットは以下を確認してください。

 

内発的動機付け

外発的動機付け

モチベーションの源

自身の欲求・興味

義務・目的など

メリット

●     行動自体が目的になる

●     持続性が高い

●     興味のないことにも取り組みやすくなる

●     条件・環境によって引き出しやすい

デメリット

興味・関心がないと出てこない

長続きしない

 

ビジネスでは、職場環境や条件面を整備すれば外発的動機付けでモチベーションを上げることは難しくないといわれます。しかし、これはあくまでも短期的なもので効果は長続きしません。常に社員のモチベーションを高く保つなら、社員の内側から「働きたい」欲求を導き出すことが必要です。

モチベーションが下がってしまう原因

モチベーションが下がってしまう原因

いかに志高く入社した社員であっても、さまざまなきっかけでモチベーションが下がってしまう可能性があります。社員にモチベーションを感じられない時は、「社内の評価制度」「報酬体系」「職場環境」「社員の健康」などに気を配ると良いでしょう。

社員のモチベーションを下げる原因を詳しく紹介します。

適切に評価されていると感じられない

社内の評価制度がずさんな会社は、社員のモチベーションが下がりがちです。社員が「頑張っても意味がない」「上司にウケのよい人が高い評価を受ける」と感じれば、仕事を頑張ろうとする気力も失われてしまうでしょう。

業務へのモチベーションを維持するためには、自分が正しく評価されている安心感が必要です。「一生懸命働けば、会社はそれに応えてくれる」と信頼できる気持ちが、仕事にまい進する気力をもたらし、社員はキビキビと行動するようになります。

給与・報酬・待遇への不満

給与・報酬・待遇への不満は、特に年功序列制度を維持している会社にありがちです。年功序列制度では若手がどれほど頑張っても、仕事をしない年配社員の後輩や部下としての扱いをされます。人に仕事を振るばかりで自分では何もしない上司を見て「何でこんな人の下で働かなければならないのか」と不満が爆発してしまうかもしれません。

「結果を出しても待遇が変わらない」「どれほど働いても、働かない上司より多く給料をもらえることはない」などと感じた状態のまま解決しなければ、社員は真面目に働くのが馬鹿らしくなってしまうでしょう。

職場の雰囲気が悪い

職場の人間関係が悪かったり、「会社の一員」としての自覚を得られなかったりした場合、会社のために働こうというモチベーションが湧いてこないかもしれません。与えられた仕事を何となくこなし「規定時間だけ黙って座っていればいい」などと考えるようになる可能性があります。

職場の雰囲気が悪くなる理由はさまざまですが、社員間コミュニケーションを重視しない企業ほど、社内の人間関係が希薄な場合が多いです。個人主義が蔓延した企業はいざというときの団結力に欠け、空中分解しやすくなるでしょう。

心身が疲れている

長時間労働が常態化していたり休日出勤が当たり前だったりする企業は、社員のモチベーションが低くなります。過酷な労働環境は、人間の心身を弱らせて気力を奪ってしまうもの。企業がどれほど社員を鼓舞しても、モチベーションは上がらないでしょう。

社員のモチベーション維持のためには、社員が心身の健康を維持しながら働けることが必須です。疲れ果てたままの社員には、どのようなパフォーマンスも期待できません。

モチベーションを維持させる4つの方法

モチベーションを上げる

社員のモチベーションが低い場合は、原因を絶てばモチベーション向上が期待できます。自社の評価制度や職場・労働環境を見直し、改善が必要なところはないかチェックしてみましょう。社員がモチベーションを維持しやすくなる仕組み作りを紹介します。

1. 人事評価制度の見直し

社員の評価制度が属人的になっていたり、評価基準が不明瞭だったりする場合、社員の不満が高まります。評価制度を見直して、誰もが納得できる評価ができるようにしましょう。

評価制度が曖昧な企業は評価シートを導入して、人事評価を「仕組み化」するのがおすすめです。

このとき、以下の3点に注意しましょう。

  • 評価する項目や基準・方法・時期を明確に社員に開示する
  • 相対評価ではなく「絶対評価」を採用する
  • 結果だけを見ずプロセスも評価する

なお、より社員のモチベーションを上げるなら、丁寧なフィードバックも必須です。改善点を並べたら、長所を褒めてあげることも忘れないようにしてください。

2. 社内コミュニケーションの活性化

職場の雰囲気が良い企業は、社員のモチベーションが上がりやすくなります。社内情報をきちんと共有して、社員の帰属意識と連帯感を高めましょう。

社内コミュニケーションが活性化すると、社員間での気軽なやり取りが可能となります。困ったときは周囲に相談したりヘルプを求めたりしやすく、業務が滞りません。社員が一人で問題を抱えずに済み、意欲を持って仕事に取り組みやすくなるのです。

社内コミュニケーションを活性化する方法としては、「社内イベント」「社内報の発行」「社内SNSの活用」などがあります。社員の縦・横のつながりが強化されれば、組織への帰属意識や忠誠心が仕事をする上でのモチベーションとなるでしょう。

3. 社員のチャレンジを奨励する

社員が自らチャレンジできる環境があれば、社員は向上心を持って働けます。同じ会社で働き続ける閉塞感を感じにくく、モチベーションが途切れません。理想の自己実現を目指して、積極的に行動する社員が増えるでしょう。

おすすめの施策としては、社内コンペの開催やプロジェクトチームの公募などが挙げられます。社員に対し「優秀な社員にはさまざまな道が開けている」と実感させることが、モチベーションアップの秘訣です。

4. 残業・休日出勤の削減

多くの社員は「しっかり働きつつも自分のプライベートも充実させたい」と考えます。自分の時間がほとんどなく、一日の大半が仕事で埋まっている社員は、「もう働きたくない」と感じてしまうでしょう。

理想的なワークライフバランスを実現するためには、常態化している残業や休日出勤をなくさなければなりません。「新しく人を入れる」「ITツールを導入する」「アウトソーシングを活用する」などの選択肢を吟味して、自社に合う方法を取りましょう。プライベートが充実すれば、「仕事も頑張ろう」と感じるものです。社員のモチベーションは、自ずと上がってくるでしょう。

モチベーション向上によるメリット

モチベーション向上によるメリット

社員のモチベーションを向上することで、業務効率が向上したり従業員のエンゲージメントが高まったりといった効果があります。社員のモチベーション向上が企業にどのような影響を与えるのか、具体的に見ていきましょう。

1. 業務効率化・生産性の向上

社員の業務へのモチベーションが低い場合、「言われたことしかやらない」「自分で動かない」などの言動が顕著になります。取り組んでいる業務に対しても「大した仕事じゃない」「誰が行っても同じ」と感じがちで、高いパフォーマンスは期待できません。

しかし、社員の業務へのモチベーションが向上すれば、社員は自ら進んで業務に取り組むようになるでしょう。「どうしたら業務効率を上げられるか」「品質を上げられるか」と自身で考えて働く社員が増えれば、業務効率・生産性・が向上し、会社の利益につながります。

2. 従業員エンゲージメントの向上

社員がモチベーションを保って働ける企業は、社員満足度の高い企業です。社員は自社に愛着と信頼・誇りを持つようになり、従業員エンゲージメントが高まります。「自社のために働こう」と考えやすく、活気のある職場となるでしょう。

従業員エンゲージメントの高い職場は、社員間のコミュニケーションが活発で職場の雰囲気がよくなります。社員は自分の意見を口にしたり議論したりしやすく、仕事にやりがいを感じる場面が少なくありません。企業の理想やビジョン実現のため、自分に何ができるかと積極的に考えるようになります。

3. 離職率の低下・優秀な人材の確保

社員のモチベーションが高い企業は、総じて職場の雰囲気が良好な場合が多いです。相互互助の雰囲気が養われやすく、問題には団結して当たろうとします。「みんなが頑張っているから、自分も」という気持ちが高まりやすく、会社の一員であることをうれしく感じる場面が多いでしょう。このような企業では、社員が安易に離職しません。優秀な社員が長く残り、企業の将来を支えてくれます。

また、求人を出す際も、職場の雰囲気の良さは大きなアピールポイントです。応募者に「ここで働きたい」と思わせやすく、優秀な人材の獲得に有利になるでしょう。

社員のモチベーションアップが組織活性化につながる

社員のモチベーションが高い企業は、職場の雰囲気が良く、活気に溢れています。業務効率は自然に上がり、高い生産性を維持するのも容易です。「社員のモチベーションが上がらない」と悩む企業は、自社の業務体制や評価制度、社内コミュニケーションのあり方を見直してみる必要があります。社員が不満を感じそうな体制や制度は、早急に改善を検討しましょう。

また、社員間のコミュニケーションが不足していると感じる企業は、社員同士が触れあうチャンスを作るのがおすすめです。社内イベント・SNS・社内報などを活用しましょう。

ウィズワークスの「社内報アプリ」は、社員参加型の総合情報ポータルです。社員の興味を引く情報で社員間コミュニケーションの活性化を図れるうえ、コメントでのやり取りも楽しめます。

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